日常の中で「少し変わりたい」「でも不安もある」と感じている人に。カウンセリング技法4つを使った、小さなカウンセリング手法です。
それぞれの技法は単独でも役立ちますが、流れとして積み重ねることで、安心から始まり、意欲や気持ちの整理を経て、最後には自分の強みを見つける事が出来る流れになっています。
無理に頑張るのではなく、自然に積み重ねていけるステップとなっていますので、どなたでも簡単に出来る易しいカウンセリングです。日常の心のモヤモヤに、そっと寄り添うように役立てていただけたら嬉しいです。
使われるカウンセリングの技法4つと、それぞれの技法が目指すものは、下記のとおりです。
- ソリューション・フォーカスト(希望を描く)⇒ 心に余裕が生まれます
- 動機づけ面接(意欲を引き出す)⇒ 行動のきっかけが見えます
- フォーカシング(気持ちを整理する)⇒ 心の奥にある声を聴きます
- リソース探し(強みを見つける)⇒ 自分を信じる力を育てます。
まずは、下記から4つの技法を一つずつ詳しく紹介しますね。その後4つを流れるように使うセルフカウンセリングで、自分の強みを見つけられるようになっています。
1.ソリューション・フォーカスト
(解決志向)で希望を描く技法です。
悩みや不安に向き合うとき、つい「問題は何だろう」「どうしてこうなったんだろう」と原因探しをしてしまいますが、解決志向の考え方は少し違います。
問題を深掘りするのではなく「どうなりたいか」「少し良くなるとしたら?」という「望む未来」に焦点を当てることで、希望を描きやすくし、安心と行動のきっかけが生まれます。
小さな一歩を積み重ねることで、自然に前進できます。成功を積み重ね「出口がある」と感じられる安心を作ります。
よく使われる質問例
- 「もし少しでも良くなるとしたら、どんな状態ですか?」
- 「今よりほんの少し楽になるとしたら、どんなことが起きていますか?」
- 「すでにうまくいっている部分はどこですか?」
- 「その小さな成功をもう少し広げるとしたら?」
解決思考の例)
- 今の悩み:「人前で話すと緊張する」
- 少し良くなるとしたら:「緊張しても最後まで話せる」
- すでにできていること:「準備をしっかりしている」
- 次にできそうな一歩:「話す前に深呼吸をする」
2. 動機づけ面接(意欲を整理する問い)
行動変化に向けた「やる気」を引き出すための対話技法です。
変わりたい気持ちと変わりたくない気持ちの両方を認めることで、本人の中から自然な行動のエネルギーが生まれます。小さな一歩を見つけることが、持続的な変化につながります。
無理に押し付けるのではなく、本人の中にある力を信じて寄り添うことがポイントです。
よく使われる質問例
- 「変わりたいと思う理由は何ですか?」
- 「変わらないままでいると、どんなことが起きそうですか?」
- 「少しでも変わるとしたら、どんな良いことがありますか?」
- 「今のままでも良いと思う部分はどこですか?」
動機づけ面接の流れ
- 変わりたい気持ち:「もっと健康になりたい」
- その理由:「体力をつけて好きなことを楽しみたい」
- 変わりたくない気持ち:「運動は面倒だ」
- その理由:「時間がかかるし続けられるか不安」
- 小さな一歩:「毎日5分だけストレッチをしてみる」
3. フォーカシング(感覚に寄り添う問い)
「言葉にできないけれど、胸の奥に何かある」そんな “まだ言葉にならない気持ち”を 身体感覚を通して丁寧に見つめ、整理していく技法です。
フォーカシングは、その無理に答えを出すのではなく、心の声を静かに聴く時間を持つことで、自然に気持ちがほどけていきます。
- 身体の感覚を手がかりに、言葉にならない気持ちを探る
- 「胸が重い」「お腹がざわざわする」といった感覚に注目する
- 感覚に寄り添いながら言葉を見つけることで、心が整理される
よく使われる質問例
- 「今、身体のどこに気持ちがあるように感じますか?」
- 「その感覚はどんな形や色をしているように思えますか?」
- 「その感覚に名前をつけるとしたら?」
- 「その気持ちに優しく声をかけるとしたら、どんな言葉ですか?」
フォーカシングの流れ
- 今の身体の感覚:「胸がぎゅっとしている」
- どんな感じ?:「重たい石を抱えているよう」
- 名前をつけると?:「不安の石」
- 優しく声をかけると?:「大丈夫、少しずつ軽くなっていくよ」
4. リソース探し(強みを思い出す問い)
強みを見つけ、自己肯定感を育てる技法です。
悩みや不安に向き合うとき、つい「できないこと」「足りないこと」に目が向きがちですが、私たちの中にはすでに多くの力や経験が眠っています。「強み」や「過去の成功体験」「乗り越えた経験」など出来ることに目を向け、自信につながるリソース探すことで、次の一歩を踏み出す勇気につながります。
よく使われる問いかけ
- 「これまでにうまくいった経験は何ですか?」
- 「困難を乗り越えたとき、どんな力を使いましたか?」
- 「あなたの周りにある支えや資源は何ですか?」
- 「その強みを今の状況にどう活かせそうですか?」
リソース探しの流れ
- 過去の成功体験:「試験勉強を最後までやり切った」
- どんな力を使った?:「集中力と粘り強さ」
- 今の状況にどう活かせる?:「小さな課題にもコツコツ取り組める」
- 自分への励ましの言葉:「私は粘り強く続けられる人だ」
上記の1~4迄の「ソリューションフォーカス⇒動機づけ面接⇒フォーカシング⇒リソース探し」。この流れを使って「安心 → 意欲 → 感情整理 → 自信」という順序で積みかさねる事で、小さなカウンセリングを行います。自分にも他者に対しても行えます。
✨ 簡単まとめ:技法ごとの問いかけの質
ソリューション・フォーカスト(解決志向) → 未来に目を向ける問い 「どうなりたいですか?」「少し良くなるとしたら?」 → 希望や可能性を引き出す。
動機づけ面接 → 変化への ambivalence(二面性)を整理する問い 「変わりたい理由は?」「変わらないままでいるとどうなりますか?」 → 行動の意欲を自然に育てる。
フォーカシング → 身体感覚に寄り添う問い 「今、身体のどこに気持ちがありますか?」 → 言葉にならない感情を整理する。
リソース探し → 強みや成功体験を思い出させる問い 「過去にうまくいったことは?」「どんな力を使いましたか?」 → 自己肯定感と自信を育てる。
あなたの日常で、まず試してみたい技法はどれですか?ぜひ使ってみてくださいね。

